オペルクリカリア パキプス #1

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    オペルクリカリア・パキプスとは

    最近人気急上昇中の塊根植物。
    その塊根植物の中でも【王様】と呼ばれるほど特別な人気のある種、それがオペルクリカリア・パキプスです。
    塊根植物ではありますが、なかでもオペルクリカリア・パキプスは灌木です。
    塊根植物といえば幹に水分を蓄え、ぷっくりした体幹が特徴と思っている方も多いと思いますが、パキプスはパワータンクと呼ばれる塊根部を持つ灌木になります。
    このあたりは後程、ご説明します。

    原産国、原産地(自生地) の特徴など

    原産国

    マダガスカル共和国🇲🇬
    (マダガスカル島)

    地域

    周辺の島々も含めマダガスカル共和国ですが、その中でもアフリカ大陸の海岸部から約400km沖合の西インド洋にあるマダガスカル島の南西部の一部の地域で自生。

    オペルクリカリア・パキプス の特徴

    ぼってり、どっしりした体型にボツボツ、ブツブツな凹凸のある幹肌。
    稲妻マークのようなギザギザに展開される枝振りが特徴。
    名前からも辿ると、【パキプス(Pachypus) 】はラテン語の「Pachus(太い、厚みのある)」と「Pous(足)」という言葉の組み合わせからできた名前ですので、足のように太くて厚みのある灌木がパキプスの特徴といえます。
    その他にも根にパワータンクと呼ばれる貯水庫のような根を持つのも特徴です。
    パワータンクは1株に1つではなく、1株に沢山の数が出来ます。
    葉は小さくて可愛い葉をつけます。

    暑い季節

    成長期になります。
    枝を沢山展開し、ゴツゴツした幹とは対照的に可愛らしい小さくて可愛い葉が繁ります。

    寒い季節

    秋頃の涼しい季節になると紅葉が始まり、落葉後に休眠期へ突入します。
    落葉後は断水期に入りますが、様子を見ながら時々適度な水やりを行いましょう。

    開花

    ある程度成長し大きくなった株は花を咲かせます。
    花はとても小さな可憐な花を咲かせますが小さいので気を付けて見ておかないと見過ごす可能性があります。
    アイボリーのような淡いイエローのような薄ら緑がかったような説明の難しい色の花が咲きます。
    オペルクリカリア属は雄雌異株の為、繁殖目的で種を採取しようとした場合、雄株と雌株がそれぞれ必要になります。
    近年では人気がある為、乱獲によって現地でも株数が激減しているようですので、大切に育てましょう。
    現在ではワシントン条約附属書Ⅱに該当します。附属書Ⅰになってしまうと商業目的の国際取引が禁止され、現地からの輸入自体が出来なくなります。乱獲により数が減っていることも考えると将来的に入手することが出来なくなる可能性もあり得るかもしれません。

    パキプスの管理方法 (育て方)

    置き場

    一年を通して直射日光の当たる明るい場所で管理しましょう。
    植物育成ライトなどでの管理も可能ではありますがやはり太陽光には到底敵いませんので出来るだけ日光に当てるようにしましょう。
    日光不足に陥ると、枝が徒長し、全体を見たときにだらしないフォルムになります。
    風に当ててあげることも重要です。風通しの良い場所で管理するか、あまり風の通らない環境の場合はサーキュレーターなどを活用しましょう。

    水やり

    成長期の暖かい季節はたっぷりと水やりを行いましょう。
    夏場などは完全に土が乾く前に水やりを行うくらいあげても大丈夫です。
    夏の時期は毎日水やりを行っても大丈夫ですが、風通しも気にしてあげてください。
    梅雨や梅雨明け後は屋外管理で雨ざらしで育てた方が良く育ちます。

    秋頃、涼しくなって紅葉や落葉する頃から徐々に水やりを減らしていき、全部葉が落ち切った頃から断水します。
    前述でも説明したように断水中も様子を見て月に1〜2回ほど土を湿らす程度の軽い水やりを行うことで細く弱い根を枯らすことなく管理でき、春からの目覚めの時期に元気に活動してくれます。

    春になり暖かくなると、葉が再び展開し始めつい嬉しさや大事に思うあまり水をたくさんあげたくなりますが、そこは気持ちを抑えまずは少しずつ少量の水やりから行い徐々に水やりの回数や量を増やしていくようにしましょう。

    温度管理 (適温)

    オペルクリカリア・パキプスは寒さは苦手です。
    1年を通してなるべく暖かい場所での管理が必要なため、冬場は室内で管理しましょう。
    我が家では夏は屋外管理。温度は天気任せ。冬は23°〜30°(窓際管理のため室内は暖房で25°、陽が当たる天気の良い日中は30°を少し超える時もあります。)
    冬の夜間、24:00-6:00は室内の暖房を切るので寒波到来の頃などは朝方15-17°まで室温が冷え込むこともありますが、これも自生地でも起こり得ることと思いそのまま暖房を夜間は切る管理方法を毎年とっていますが今までトラブルはありません。
    冬場はヒーターの使用が必要と書かれているのをよく見かけますが我が家では問題なく管理できてます。

    肥料

    成長期の夏に液肥を与えましょう。
    液肥の濃度は適正の濃度より気持ち薄くて良いです。
    マグァンプKなどの緩効性能肥料も有効ですが、使用の際はごく少量を土に混ぜて使用しましょう。

    私の実生株

    最後にオペルクリカリア・パキプスの採種、実生について
    採種を行う場合、雄雌異株のため雄株と雌株がそれぞれ必要になります。
    現地球株で良型を購入しようとした場合、20万〜50万の予算が必要な高価で希少な植物パキプスを雄雌株それぞれ用意するとなると大概の方は予算オーバーになると思いますので、国内実生株の購入も植育の楽しみを味わえる選択肢の1つとしてご紹介します。
    予算を抑えベアルート株の購入で雄雌株それぞれ用意する選択肢もありますが、ベアルートの時点で雄雌株の見分けは極めて困難だと思いますし、発根確率20%〜30%と言われているパキプスのベアルートを採種目的で購入するのは個人的にはあまりオススメしません。
    ベアルートでも1株5万〜10万の予算が必要になります。雄雌株それぞれ当たるまで買い漁るのは想像しただけで大変そうです。
    話は戻りますが、実生株の育成ですが個人的には本当にオススメです♪
    とにかく可愛らしい葉が出ただけで毎度喜びを感じれ、枝が振り始めると更に今後の枝振りを妄想して興奮w
    新芽の成長、葉のリセットなど毎日変化が沢山あるパキプスの実生株は植物愛好家の方はもちろんですが、今まであまり植物に興味がなかった方でも変化の多いパキプスの実生株は充分に楽しんでいただけると思います。
    この品種に限ったことではないですが、それぞれの株が唯一無二。枝振りから幹肌、更に根の部分のパワータンクまで楽しめるパキプスの実生株。
    こんなに楽しめる品種はそうそうありません。

    参考程度に私の実生株はコチラ↓↓
    それぞれが独特な個性を持ち唯一無二。

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